公正証書遺言の効力|無効になるのはどんなケース?
公正証書遺言とは、公証役場において公証人、証人2人の立ち会いの元に作成された公正証書としての遺言書のことをいいます。
そして、公正証書遺言には、財産に関する事、相続権に関する事、遺言の実現に関する事について遺言としての法的効果を発生させることができます。
公正証書遺言は作成後に公証役場にて保管されることになるため、偽造・紛失を防げる点で安全性が高いです。そのため原則として公正証書遺言の効力は有効と考えられています。
しかし、公正証書遺言であっても、その効果が例外的に無効となる場合もあります。
本記事では、公正証書遺言が無効となる場合についてご紹介します。
公正証書遺言が無効となる場合とは、遺言者に遺言能力がない場合や証人が適格を欠く場合などが挙げられます。
遺言能力とは、遺言者が遺言の内容を理解し、これに基づき判断する能力を言います。そのため、遺言者が15才未満の場合、認知症・精神疾患などにより遺言者に遺言能力がない場合には、遺言能力のない者による遺言とみなされ、公正証書遺言の効果は無効となります。
遺言能力の有無の判断には、法的な視点から考慮することが必要となります。そのため、公正証書遺言作成者の遺言能力に疑問を抱かれた場合には、弁護士などの専門家により、遺言能力の有無を判断してもらうこともおすすめです。
次に証人が承認適格を欠く場合とは、証人が未成年者、推定相続人、受遺者、直系血族、公証人の配偶者などが挙げられます。これらの者が証人となった場合には遺言は無効となるため留意しておきましょう。
ナンバ合同法律事務所は、大阪市、堺市、東大阪市、吹田市を中心に、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県などにお住いの方から、民事事件及び家事事件に関するご相談を承っております。事前予約で休日・時間外も相談が可能となっておりますので、お困りの際にはお気軽に当事務所までご相談ください。ご依頼者様のご意見に沿った適切な解決策をご提案させていただきます。
当事務所が提供する基礎知識
-
未払いの退職金を請求...
退職金は、多くの会社においてその制度が設計されており、職場を去る際にその支払いが行われるのが一般的です。しかし、必ずしも支払いがスムーズに行われるとは限りません。時には未払いのまま放置されることもあります。本稿では、未払 […]
-
遺言
■遺言とは遺言とは、自分が被相続人となる相続を見据えて行うものです。つまり、将来的に自分が死亡することにより発生する相続に関して、生きているうちに意思表示をしておくことを意味します。そのため、遺言の内容は、誰にどの財産を […]
-
相続人と連絡が取れな...
遺産相続の手続きを進める場合、相続人の確定をして遺産分割を行う必要があります。相続人の確定は相続手続きにおいて非常に重要です。とはいえ、状況によっては、疎遠な相続人と連絡が取れないというケースもあると思います。今回は、相 […]
-
逮捕から起訴までの流...
もし、逮捕されてしまった場合、自分の身柄はどう扱われるのでしょうか。ドラマなどでみたことはあっても実情を詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。今回は、逮捕から起訴までの流れについて、それぞれの期間も併せて解説し […]
-
相続調査
■相続とは相続は、人が亡くなったときから開始します。相続が発生すると、故人(被相続人)の権利義務を相続人が承継することになります。相続人は、相続の開始に伴って様々な手続きを進めていくことになります。同時に複数の手続きを進 […]
-
窃盗や詐欺・恐喝、横...
窃盗や詐欺、恐喝、横領は、いずれも財産に対する罪であり、財産犯と呼ばれています。 窃盗罪は、他人の占有する財物を、持ち主の意思に反して自身の占有下に置くことを犯罪としています。占有とは、その者を事実上支配してい […]
よく検索されるキーワード
弁護士紹介
大阪弁護士会
奥山 泰行 弁護士
大阪弁護士会
原 啓一郎 弁護士
事務所概要
名称 | ナンバ合同法律事務所 |
---|---|
所在地 | 〒556-0016 大阪府大阪市浪速区元町1-5-7 ナンバプラザビル8階802 |
TEL | 06-6633-5777 |
FAX | 06-6633-1417 |
営業時間 | 9:30~17:30 ※時間外も対応可能です(要予約) |
定休日 | 土・日・祝 ※休日も対応可能です(要予約) |