労働問題は、会社や職場で働いている労働者であれば誰もが直面しうる問題といえます。会社からの不当な方法での自主退職の勧奨、退職の強要、不当解雇など、今ある職業そのものが奪われてしまうケースが代表的です。
また、労働契約を不当に下回る賃金が支払われていたり、残業代が払われないなどの賃金に関するケース、上司からのパワハラやセクハラなど職場環境に関するケースもあります。

労働問題は、会社と社員、上司と部下などといった力関係が対等ではない者同士との間で生じるトラブルが多いことから、泣き寝入りしてしまう人も少なくありません。会社との交渉や和解、労働局・労働委員会によるあっせん、労働基準監督署への申告、労働審判など、交渉労働問題の解決方法をあらかじめ把握しておくことが大事です。

相続とは、被相続人が生前に有していた一切の相続財産を、相続人が承継することです。
相続の方式には、相続人全員が参加し、協議によって相続分を確定する遺産分割協議による相続と、被相続人が生前に遺言書を遺すことで相続の方法を指定することによって行われる遺言による相続があります。

相続財産は、預貯金・不動産・不法行為に基づく損害賠償請求権などの積極財産と、負債などの消極財産に分けられます。
仮に、被相続人が多額の負債を遺していた場合には、相続の放棄や限定承認をすることで、相続する負債や債務の負担から相続人を解放することや軽減する手段もあります。

私人同士における紛争は民事事件といい、当事者間で解決が図れない場合には示談、調停、訴訟などにより権利を争います。
金銭トラブル、債務整理、不動産の明け渡し、仮差押、交通事故、医療過誤などが主な例で、法人も当事者になることが可能です。そして、その中でも家庭に関する紛争は家事事件として扱われ、民事事件とは異なり原則的には非公開で手続きが進められます。

家事事件は家族や親族同士が当事者となるため、関係の修復に重点を置いた解決が要請されます。離婚、財産分与、慰謝料請求、養育費請求、後見、遺産相続分与などが家事事件にあたります。
いずれも不安をお抱えの方は、弁護士に依頼することで迅速で適切な解決を図ることが可能です。

刑事事件とは、傷害や詐欺など主に刑法に規定された罪が犯された事件のことを指します。
多くの場合、被害者や目撃者の通報によって捜査が開始されます。また薬物事件や飲酒運転などの場合には警察の職務質問などから犯罪が判明し、捜査が開始されることがあります。

刑事事件においては、警察が実況見分や取り調べなどといった捜査を行い、得られた証拠を基に検察官は起訴するかしないかの判断をします。起訴された場合には刑事裁判が行われ、有罪になった場合には刑が執行されるという流れになっています。
逮捕という言葉を報道などで耳にしますが、逮捕とは被疑者に証拠隠滅や逃亡のおそれがある場合に取られる身柄拘束のことを指します。逮捕の必要がない場合には身柄拘束はされず、適宜呼び出しを受けて取り調べが行われることとなります。