暴力事件
暴力事件とは、暴行や傷害などといった暴力行為が行われた事件のことをいいます。
暴力行為は、その行為自体が刑法上、あるいは特別法上に規定された罪であるため、犯罪となります。
行為がどの犯罪にあたるかは、発生した結果やそういった結果を予想してその行為を行ったかといったことで決まります。
暴力事件として典型的なものは、暴行罪あるいは傷害罪にあたる行為がなされた事件となります。
傷害罪について、刑法は「人の身体を傷害した者」としか規定していません。そのため傷害とは何かが問題となりますが、この点については人の生理的機能を害する行為という定義が一般的となっています。生理的機能であることから、単純に殴る蹴るといった暴行により外傷を負った場合だけでなく、病気にかからせた場合やPTSDなどの障害を負った場合も傷害に該当することになります。
これに対して暴行罪は、「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったとき」と規定されています。そのため、暴力行為として想像が容易な殴る蹴るといった暴行をしたが、相手が怪我を負わなかった場合が暴行罪に該当する行為となるのです。
暴力事件では、被害者や目撃者が通報する、あるいは被害者が被害届を出すなどして警察などの捜査機関による捜査が開始されます。
捜査機関は、被疑者(俗にいう容疑者)が明らかになると逮捕をする場合があります。逮捕とは、被疑者に対して行われる身体拘束であり、被疑者であれば必ず逮捕されるというわけではなく、被疑者に逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断された場合にのみなされることとなっています。また、逮捕されたとしても、検察に送致されず、2日間以内の警察の身体拘束のみで済む微罪処分の可能性もあります。
ただ、微罪処分についてはその要件は明確ではなく、あまり行われていないという実情があるため期待はできません。
そして、実際に逮捕されてしまった場合には、その後の勾留という手続もあわせると最長23日間に渡って身体拘束されてしまい、社会生活に大きな悪影響が生じてしまうことになります。
そのため、暴力事件を起こしてしまった場合にはできるだけ早く弁護士に相談することが大切です。暴力事件は罰金刑だけでなく懲役刑も設定されている罪であり、早期に弁護活動を開始し、対策をしなければ最悪の場合刑務所に収容されてしまうこともある犯罪です。弁護士に相談をし、示談交渉をして慰謝料を含む示談金の支払などをすれば、被害届が取り下げられ、不起訴処分を得られる可能性もあります。
ナンバ合同法律事務所は、大阪市、堺市、東大阪市、吹田市を中心に、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県などにお住いの方から、刑事事件に関するご相談を承っております。初回相談無料、事前予約で休日・時間外も対応が可能となっておりますので、お困りの際にはお気軽に当事務所までご相談ください。ご依頼者様のご意見に沿った適切な解決策をご提案させていただきます。
当事務所が提供する基礎知識
-
薬物事件
薬物事件とは、薬物の所持や使用、輸入、製造など、法律上罪とされている行為(一部医療目的の所持や使用などが許されている場合もあります)が行われた事件のことをいいます。ここでいう薬物には、大麻や覚醒剤、コカインなどの麻薬、さ […]
-
相続放棄・限定承認
■相続とは相続が発生すると、相続人は被相続人(故人)の権利義務の一切を承継することになっています。権利義務の一切とは、被相続人の動産(預金など)や不動産(土地・建物)といった財産はもちろん、被相続人の法的な地位(賃貸人な […]
-
【労働者向け】退職勧...
ある日突然会社から「退職してもらいたい」と言われたら不安になりますが、どのように対処したらよいのでしょうか?この記事では、退職勧奨された場合の対処方法を詳しくご説明します。「退職勧奨」とは?「退職勧奨」とは、退職してもら […]
-
パワハラ・セクハラ
■パワハラ・セクハラ対策・パワハラとは?パワハラ(パワーハラスメント)とは、①優越的な関係を背景とした言動があり、②それが業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであり、③それによって労働者の就業環境が害されるものをいいます […]
-
職場でのハラスメント...
職場でのハラスメントは多くの人にとって深刻な問題です。ハラスメントを訴える際には、明確で具体的な証拠を収集することが非常に重要です。この記事では、職場でのハラスメントを訴えるために必要な証拠のリストと、それぞれの証拠の重 […]
-
残業代請求の証拠とな...
雇用主が残業代を支払ってくれない場合、労働者は残業代請求をする事ができます。本記事ではその際に必要となる証拠、証拠がない場合の対処法についてご紹介します。 まず、残業代を請求するためには、その前提として、労働契 […]
よく検索されるキーワード
弁護士紹介
大阪弁護士会
奥山 泰行 弁護士
大阪弁護士会
原 啓一郎 弁護士
事務所概要
名称 | ナンバ合同法律事務所 |
---|---|
所在地 | 〒556-0016 大阪府大阪市浪速区元町1-5-7 ナンバプラザビル8階802 |
TEL | 06-6633-5777 |
FAX | 06-6633-1417 |
営業時間 | 9:30~17:30 ※時間外も対応可能です(要予約) |
定休日 | 土・日・祝 ※休日も対応可能です(要予約) |